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HOME > LPガス安全委員会について > 支援事業「静岡市清水庵原地区の地域防災訓練」の紹介

LPガス安全委員会が支援する保安活動レポート

静岡市清水庵原地区の地域防災訓練

防災の日といえば9月1日ですが、静岡県では独自に12月の第一日曜を「地域防災の日」と定め、県内各所で地元の方々が地域防災訓練を行っています。この活動は、1944年の東南海地震、1983年の日本海中部地震がきっかけとなり、1986年に始まりました。静岡県LPガス協会は35市町すべてにLPガス発電機と炊き出しステーションを寄付し、毎年いずれかの会場に参加しています。

2024年の地域防災の日は、静岡市清水庵原(しみずいはら)地区から「LPガスの復旧方法を教えてほしい」と依頼を受け、静岡市立清水庵原小学校へ。LPガス安全委員会も同行して、地域の皆さんの中に参加させていただきました。

2024年の地域防災の日は12月1日(日)。雲ひとつない晴天でした

2024年の地域防災の日は12月1日(日)。雲ひとつない晴天でした

防災訓練は、地域の習慣

会場の清水庵原小学校には、朝早くから防災委員の方々が集合。この地域について伺うと、海岸からは距離もあって比較的安全な場所と言えるそうです。ただ、昔から巴川(ともえがわ)がよく氾濫し、最近では2022年に水害がありました。大きな被害をもたらした50年前の七夕豪雨(1974年7月7日)も、はっきり覚えているとのこと。「まちは壊滅的な状態でした。だから防災訓練は幼い頃から毎年やっています。習慣になっていますよ」
校庭で防災訓練の開始を待っていると、不意に緊急速報のアラームが鳴り響きました。スマホの画面を見ると【訓練】の文字が。これが合図だったようで、地域の皆さんがどんどん校庭へと集まってきました。

朝9時、【訓練】の緊急速報が校庭に響き渡りました

朝9時、【訓練】の緊急速報が校庭に響き渡りました

LPガスを利用する約100世帯から、約130人が参加

LPガスを利用する約100世帯から、約130人が参加

地域の組ごとに並ぶ皆さんの前で、町内会長の挨拶からスタート

地域の組ごとに並ぶ皆さんの前で、町内会長の挨拶からスタート

この日の防災訓練は、LPガス中心に行われました。「災害時、都市ガスは使うことができません。清水庵原地区の世帯はほぼLPガスで、地震が起こっても供給設備に損傷がなければすぐ使用できます。ただLPガスは地震で止まるので、今日はその復旧方法を教えてもらいます」と町内会長。静岡県LPガス協会の加藤さんも「LPガスの復旧の流れ、ガス発電機の使い方など、今日はぜひ体験してください」

マイコンメーターの感震遮断実験〜復旧方法

「震度5以上でLPガスは自動的に止まりますから、まずはご自身の安全を確保してください。ガス栓を閉めようとして怪我をしていたら本末転倒です」と加藤さん。慌てないで、まずは自分自身の安全が大切。その後、ガスの元栓を閉めること。取り扱い資料は分かりやすい場所にかけておくこと、と説明。そして、マイコンメーターが揺れを感知して自動的にガスを遮断、メーターの復帰ボタンを押してガスを復旧させる流れを実演しました。皆さんしっかりご覧になっており、その様子に地域の防災意識の高さを感じました。

ガスが止まり、復旧させて再び流れるところを繰り返し説明する加藤さん

ガスが止まり、復旧させて再び流れるところを繰り返し説明する加藤さん

マイコンメーターの表示画面と資料を見比べて確認

マイコンメーターの表示画面と資料を見比べて確認

子どもたちも挑戦! LPガス発電機の起動実演

「ガス発電機は、LPガス利用のご家庭なら事業者が定期的にガス交換しているので、いつでも使える状態です。小型の900wタイプでも明かりやスマホの充電には十分使えます」と加藤さん。

発電機の起動は、紐のついたレバーを引っ張るだけというシンプルなもの。小学生の子どもたちも挑戦しました。低学年の子は少し時間がかかり何度も引っ張っていましたが、発電機が動き出すと誇らしげな笑顔に! 小さな体験ですがこういった時間が、何かの時は自分も手伝える、役に立てることがあるという共助につながる意識を育てていくのかもしれませんね。

何度も挑戦する子どもに、周りの大人たちも応援!

何度も挑戦する子どもに、周りの大人たちも応援!

この地域では、昔は地震といえば山崩れを心配し、海へ逃げろと言ったそうです。今は津波が来るから山へ逃げろと言うようになり、想定された大地震も東海地震から南海トラフに変わりました。スマホでいつでも情報が手に入る時代になり、防災関連のアプリも増えてツールも変化しています。しかし2年前の水害で、“情報が止まっている”と感じたことがあったそうです。最新のものが万全とは言い切れません。

「地域の防災訓練は、器具の使い方の確認なども含めて、こまかい積み重ねが大切です。毎年集まって顔を合わせるのも、大切なことなんですよ」と防災委員の皆さん。何かが起こった時、助けに来てくれるのは近くにいる人です。青空の下、地域で防災訓練が行われる意義とLPガスが命を支える現場に必須のエネルギーであることを、改めて確認できた一日となりました。

地域防災訓練に関わる町内会、防災委員の皆さんと静岡県LPガス協会の加藤さん(後列左から2人目)。おつかれさまでした!

地域防災訓練に関わる町内会、防災委員の皆さんと
静岡県LPガス協会の加藤さん(後列左から2人目)。おつかれさまでした!

大人も積極的に体験して、機器に触れておくのも大切!

大人も積極的に体験して、機器に触れておくのも大切!

by 永田 知子(フリーライター)

LPガス安全委員会はLPガスの消費者に関する保安活動の一環として、各県のLPガス協会やLPガス関係団体が実施する保安活動を支援しています。

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